こんにちは、現役ケアマネジャーのハートケアマンです。
春の風が心地よい今日この頃、先日訪問先である利用者様とのこんな会話がありました。
「近くの公園に桜が咲き始めて、今年もきれいですね」
そう私が言うと、その方は少し複雑な表情をされながら、こう話してくれました。
「近所に公園があるけど、SNSがあるからか有名になってね、今じゃ他の市からも人が来るんですよ。」とお話ありました。
そこまではよかったのだすが、複雑な表情をされていました。
お話しを聞くと、「駐車場が無料だから、朝早くから来てて、私ら地元の者は停められない。」とのこと。
「ゴミも置いて帰るし、正直来ないでほしいと思ってる。みんな花見したらすぐ帰るだけで、買い物もしないし、この町には何の得もない…。」
なるほど。
その言葉には、長年その土地に暮らしてきた方だからこその思いが込められていると感じました。
地元の人の「心の中の声」
きれいな桜を見て、心を和ませたい気持ちはみんな同じ。
けれど、マナーのない花見客や、地域への配慮が欠けた行動が、地元の方々にとってはストレスや不便につながってしまっているのです。
特に高齢の方にとっては、外出も一苦労。
「公園に行ってみようかしら」と思っても、駐車場がいっぱいだったり、人が多すぎて歩くのが怖かったり…。
本来「癒し」の場であるはずの桜が、いつの間にか「遠ざけられる存在」になってしまっているのかもしれません。
地域にとっての「本当のにぎわい」とは?
花見シーズンだけに一時的に人が集まっても、地域にとっては良いことばかりではありません。
地元の人が大切に育んできた場所が、「観光地化」することで不自由になっていく…。
それは、高齢者にとって特に深刻な問題です。
さいごに
訪問の仕事を通じて、こうした地元のリアルな声にふれることがあります。
桜の花がきれいだからこそ、その背景にある「暮らす人々の気持ち」にも目を向けたいですね。
今年の花見、ちょっとだけマナーを意識して、地域の方に敬意をもって過ごす。
そんな小さな心遣いが、これからの共生社会のヒントになるかもしれません。
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