さあ、3月に入りましたね。
まだまだ寒い日が続いております。
これから訪問の準備をしようと利用票を作成していると。
…ん?なんだこれ?
福祉用具のところに商品名とTAISコードの欄が追加されてる‼
ケアマネの業務が増えましたね…。
と嘆いている方も多いことでしょう。
そこで、今日はTAISコードと商品名の入力について調べてみました。
4月からの福祉用具の新ルールとは?
TAISコードと商品名が必要になった背景
2024年4月から、福祉用具の貸与や購入において、TAISコード(福祉用具情報システムの登録番号)と商品名の記入が必須となりました。
それに伴い2025年4月からケアマネジャーも利用票にTAISコードと商品名が必要となりました。
この変更は、適正な請求と利用状況の把握を目的としています。
これまで福祉用具の請求には、一般的な品名だけで済む場合が多く、詳細な製品情報が明確でないことが問題視されていました。
その結果、類似商品の混同や不正請求のリスクがありました。
TAISコードを明記することで、正確な情報管理が可能になり、適正な給付が実現します。
例えば、同じ「車いす」でもメーカーや仕様によって大きく異なります。
従来の請求方法では「車いす(標準型)」といった記載で済んでいましたが、今後は「TAISコード:00000」「商品名:〇〇車いす(型番)」のように詳細な記入が必要になります。
この変更により、介護事業者やケアマネジャーは福祉用具の情報を正確に管理する必要があり、業務負担が確実に増えましたね。
どのような福祉用具が対象になるのか?

TAISコードと商品名の記入が必要になるのは、介護保険制度で給付対象となる福祉用具です。
主に以下のような福祉用具が対象になります。
貸与(レンタル)対象 | 購入対象 |
・車いす ・特殊寝台 ・床ずれ防止用具 ・手すり など | ・ポータブルトイレ ・入浴補助用具 ・移動用リフトのつり具部分 など |
対象となる福祉用具を正しく把握し、適切に記入することが重要です。
記入が必要な場面とルールの詳細
TAISコードと商品名の記入が求められるのは、主に給付申請や請求業務の際です。
適切な給付管理のため、以下の場面で記入が義務付けられます。
- 福祉用具貸与計画書の作成時
- 介護保険の給付申請時
- 請求書類の提出時
ケアマネジャーが利用者のケアプランを作成する際、福祉用具の選定理由とともに「TAISコード」と「商品名」を明記する必要があります。
また、福祉用具事業者も、レンタル契約書や請求書に詳細を記入しなければなりません。
適切な請求を行うために、事業所ごとに対応マニュアルを作成し、記入ルールを統一することが重要です。
TAISコードと商品名の入力をスムーズにするコツ
TAISコードを素早く調べる方法
TAISコードは、オンラインデータベースを活用することで簡単に検索できます。
福祉用具情報システム(TAIS)の公式サイト(公益財団法人テクノエイド協会)では、製品名やメーカー名からTAISコードを検索できます。
事業所でよく使用する福祉用具のリストを作成し、事前にコードを調べておくとスムーズです。
例えば、「〇〇社の車いす」のTAISコードを調べたい場合、TAISのウェブサイトでメーカー名を入力することで、該当する製品の一覧とコードが表示されます。
↓検索はこちら
公益財団法人テクノエイド協会の福祉用具情報システム(TAIS)
事業所での業務フロー改善のポイント
TAISコード記入の負担を減らすために、事業所ごとに標準化された業務フローを確立することが重要です。
各担当者がバラバラに対応するとミスが増えるため、業務フローを統一し、スムーズに入力できる体制を作る必要があります。
社内での情報共有にはどんなものがある?
- よく使用する福祉用具のリストを作成し、社内で共有する。
- 請求時に必要な情報を事前に確認し、抜け漏れを防ぐチェックシートを活用する。
- ケアマネと福祉用具事業者が連携し、情報共有をスムーズにする。
業務の効率化を図ることで、TAISコードの記入負担を軽減できます。
スムーズな業務運用のために今からできること
情報共有を強化する工夫
ケアマネ、福祉用具事業者間でスムーズな情報共有を行うことが重要です。
TAISコードの記入漏れや誤りを防ぐためには、関係者全員が適切な情報を持つ必要があります。
例えば、定期的な勉強会を実施し、記入ルールを周知したり、チャットツールや共有フォルダを活用し、情報のやり取りをスムーズにするなどがあります。
日頃から情報共有を意識し、スムーズな対応を心がけましょう。

事務負担を減らすチェックリストの活用
TAISコードと商品名の記入ミスを防ぎ、業務の効率を上げるためには、チェックリストの活用が有効です。
福祉用具の請求業務は、記入ミスや記載漏れが発生すると、再提出や確認作業が発生し、事務負担が大幅に増加します。
そのため、事前に必要な情報を整理し、記入漏れがないかを確認できるチェックリストを作成することが重要です。
チェックリストを活用することで、記入漏れや誤りを防ぐことができます。
✅ 福祉用具の品目ごとにTAISコードを記入したか?
✅ 商品名が正式名称で記入されているか?
✅ TAISコードの数字に誤りがないか?
✅ 請求書類の提出前にダブルチェックを行ったか?
✅ 事業所内で情報を共有し、担当者間で統一された記入ルールがあるか?
このようなチェックリストを作成し、請求業務の際に活用することで、業務の効率化を図ることができます。
事前に確認する習慣をつけることで、ミスを減らし、スムーズな請求業務を実現しましょう。

今後の法改正に柔軟に対応するための心構え
福祉用具に関する制度は今後も変化する可能性があるため、柔軟に対応できる体制を整えておくことが重要です。
介護保険制度や福祉用具の給付に関するルールは定期的に見直されるため、一度対応したからといって安心はできません。
今後も制度改正が行われる可能性があり、それに備えて情報収集や事業所内の体制整備が求められます。
事業所内の体制整備にはどんなものがある?
- 最新情報を定期的に確認する
厚生労働省や介護業界のニュースサイトをチェックし、制度改正の情報を把握する。 - 勉強会や研修を活用する
業界団体が開催する研修やセミナーに参加し、最新の制度変更について学ぶ。 - 柔軟な業務フローを整備する
法改正のたびに業務が混乱しないよう、業務フローを見直し、改善を進める。
常に最新の情報をキャッチし、変化に対応できる体制を整えることで、業務の負担を減らしながら適切に対応することができます。
2025年4月から、福祉用具の請求に TAISコードと商品名の記入が必須となり、ケアマネジャーの業務負担が増加することは確実です。
しかし、事前に 情報共有の強化や業務フローの改善を行い、チェックリストを活用することで、スムーズな対応が可能です。
また、介護業界では今後も制度変更が予想されるため、最新情報の収集や勉強会への参加 など、柔軟に対応できる体制を整えておくことが重要です。
今回の変更を機に、業務の効率化を進め、負担を減らす取り組みを進めましょう。
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